法的通知事項
著作権と使用許諾
Nmapセキュリティスキャナの著作権は、Insecure.Com LLCに帰属している(1996-2005)。また、Nmapは、Insecure.Com LLCの登録商標。このプログラムはフリーソフトウェアであり、Free Software Foundation(FSF)が発行するGNU一般公衆利用許諾契約書のバージョン2で定められている条件に従い、再配布、改変することが可能である。これは、特定の条件下でNmapを使用、改変、再配布する権利を保証するものである。Nmapの技術を独自仕様のソフトウェアに組み込むことを希望する場合は、喜んで別の形態のライセンスを販売する(その際は、<sales@insecure.com>
に連絡)。多くのセキュリティスキャナのベンダーは、ホスト発見、ポートスキャン、OS検出、サービス/バージョンの検出などの、Nmap技術のライセンスを受けている。
GPL(一般公有使用許諾)は、「派生著作物」に対して重要な制約を課していることに注意する必要がある。けれども、この用語の詳細な定義はいまだに与えられていない。ここでは誤解を避けるため、以下のいずれかの事項が行われた場合に、アプリケーションが、GPLにおける「派生著作物」を構成するものと見なす:
Nmapのソースコードを統合する
nmap-os-fingerprints
やnmap-service-probes
などの、Nmapの著作権のあるデータファイルを読み込むNmapを実行して結果を解析処理する(通常のシェルや実行メニューのアプリケーションとは異なる。これらは未処理のNmap出力を単に表示するだけなので、派生著作物にはならない)
InstallShield社の製品のような独自開発の実行可能インストーラに統合/組込/集約する
上で述べたことを行うような、ライブラリにリンクしたりプログラムを実行したりする
「Nmap」という用語は、Nmapの一部あるいは派生物を含めるために用いられるべきである。このリストは排他的な性質のものではなく、一般的な例を用いて、派生著作物の解釈を明確にすることを意図したものである。これらの制約事項は、実際にNmapを再配布する場合にのみ適用される。例えば、Nmap向けの独自開発フロントエンドを作成して販売することには何ら支障はない。ただし、その製品を単体で配布することと、ユーザにNmapのダウンロード先として以下を示すことが必要である:https://nmap.org/
われわれはこれらを、GPLにさらに追加された制約とは見なしていない。そうではなくて、「派生著作物」 という用語がGPL準拠のNmap製品に適用される場合に、それをどのように解釈するかを明確にするためのものと見なしている。これは、Linus Torvalds氏が、Linuxカーネルモジュールに「派生著作物」 がどのように適用されるかについての自分の解釈を表明したやり方に似ている。われわれの解釈はNmapだけに言及するもので、その他のGPL製品について述べているわけではない。
GPL準拠でない著作物におけるNmapの使用に対する、GPLライセンスによる制約について質問がある場合は喜んでお答えするつもりだ。上で述べたように、独自開発のアプリケーションやアプライアンスにNmapを統合するための代替ライセンスも提供している。このライセンス契約はすでに多くのセキュリティベンダに販売されており、その内容には通常、永久ライセンス、サポートやアップデートの優先提供、Nmap技術の開発継続のための資金援助などが含まれている。詳細については電子メールで<sales@insecure.com>
に問い合わせていただきたい。
Insecure.Com LLCは、GPLの取り決めに対する特例として、NmapのコードとOpenSSLライブラリとのリンクを認めており、この2つをリンクで組み合わせたものを配布している。OpenSSLライブラリは、同梱のCopying.OpenSSLファイルにリストされたものと同一のライセンスのもとで配布されている。OpenSSL以外の使用されているすべてのコードに対しては、あらゆる点でGNU GPLに従わなければならない。このファイルの一部を変更する場合、そのファイルの自身のバージョンにこの例外を拡大して適用できるが、そのように行う義務を負うものではない。
上記の条件以外の条件が記載されたライセンス契約書とともにこれらのファイルを入手した場合、そのライセンス契約書は、ここで述べた内容に優先する。
ソースコードの入手可能性とコミュニティへの寄与
われわれは、ユーザーにこのプログラムのソースコードを提供している。その理由は、ユーザが実際にプログラムを実行する前に、そのプログラムがどんな動作を行うのかを正確に知る権利がある、と考えているからだ。また、ソフトウェアに対して脆弱性を見つけるための監査を行うこともできる(まだ1つも見つかったことはないが)。
ソースコードは、新しいプラットフォームへの移植、バグの修正、新しい機能の追加を可能にする。コードに何らかの変更を加えた場合は、主要ディストリビューションに組み込まれる可能性もあるため、その内容を<fyodor@nmap.org>
までぜひお送りいただきたい。ただし、変更したコードをFyodorまたはInsecure.orgの開発用メーリングリストの1つに送信することで、そのコードを無制限かつ非独占的に再利用、改変、再ライセンスする権利をFyodorおよびInsecure.Com LLCに提供するものと見なす。Nmapは常にオープンソースで利用できるようにする予定だが、これが重要なのは、コードのライセンス再発行ができなかったことで、他のフリーソフトウェア・プロジェクト(KDEやNSAMなど)に壊滅的な問題が発生したことがあったためである。また上で述べた通り、サードパーティに対してコードの再ライセンスを行こともある。自分が寄与したコードに特別なライセンス条件を指定したい場合は、コードの送信時にその旨を伝えて欲しい。
無保証
このプログラムは、人々の役に立つことを期待して配布されているが、その保証は一切行わない。すなわち、商品適格性や特定目的への適合性の黙示保証は一切行わない。詳細については、GNU一般公有使用許諾契約書を参照のこと。GNU GPLは、 http://www.gnu.org/copyleft/gpl.html
から、またはNmapに同梱のCOPYINGファイルで参照できる。
またNmapは、不完全なアプリケーション、TCP/IPスタック、OSなどをクラッシュさせることが確認されていることに注意すること。きわめてまれなこととはいえ、記憶に留めておく必要がある。ダウンタイムを受容する準備ができていない限り、Nmapをミッションクリティカルなシステムに対して実行してはならない 。Nmapがシステムやネットワークに障害を与える可能性がある点については認めたうえで、Nmapの使用により発生しうるいかなる損害や問題に対しても一切の責任を負わないものとする。
不適切な使用
システム障害のリスクがわずかながらあることや、悪意のある攻撃者が攻撃を実行する前の調査手段としてNmapを好んで利用することなどのせいで、管理しているシステムがスキャンされると気分を害し、場合によっては苦情を申し立てる管理者もいる。従って、たとえネットワークを軽くスキャンする際も、事前に管理者の許可を取っておくことを推奨する。
セキュリティ上の理由から、Nmapは特権(suid rootなど)でインストールしてはならない。
サードパーティ ソフトウェア
Nmapには、 Apache Software Foundation によって開発されたソフトウェアが含まれており、改訂版のLibpcap portable packet capture library が、Nmapとともに配布されている。Windows版Nmapでは、libpcapより派生したWinPcap ライブラリが用いられる。正規表現のサポートは、Philip Hazel氏作成のオープンソースのソフトウェアである PCRE ライブラリパッケージで提供されている。特定のRAWネットワーク機能では、Dug Song氏作のLibdnetネットワークライブラリが使用される。修正バージョンが、Nmapとともに配布されている。Nmapはオプションで、SSLバージョン検出をサポートするために、 OpenSSL 暗号化ツールキット とリンクできる。ここで述べたすべてのサードパーティ・ソフトウェアは、BSD方式のソフトウェアライセンスのもとで、自由に再配布できる。
米国輸出管理分類
米国輸出管理:Insecure.Com LLCでは、NmapはUS ECCN(輸出管理分類番号)5D992に該当すると考えている。5D992に分類されるものは、「5D002で規制されない情報セキュリティソフトウェア」となっており、この分類に唯一適用される規制は、AT(テロ防止)規制である。ATは、ほぼすべての物品に適用され、イランや北朝鮮などの少数の無法国家への輸出を禁止する規制である。このため、Nmapの輸出には、特別なライセンスや許可、あるいは政府の承認を一切必要としない。